コカ・コーラ 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第42回大会


Team ATJ with 日本郵便
MACHINE:Honda CBR1000RR SP2
TYRE:BRIDGESTONE


2018-2019 FIM世界耐久選手権シリーズ(EWC)最終戦

“コカ・コーラ ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第42回大会

三重県 鈴鹿サーキット(1周=5.821km)

予選:20番手(タイム:2分10秒116)

決勝:55番手(159周)

天候:7月25日(木)晴れ 路面:ドライ
7月26日(金)晴れ 路面:ドライ
7月27日(土)雨 路面:ウエット
7月28日(日)晴れ 路面:ドライ

観客動員数(4日間合計):109,000人
 

抜群のコンビネーションを見せた3人!


抜群のコンビネーションを見せた3人!

今年も国内最大のロードレースとも言える鈴鹿8時間耐久ロードレースが三重県・鈴鹿サーキットを舞台に開催された。

日本郵便は、Team ATJをサポートし、Team ATJ with 日本郵便としてエントリー。

ライダーは、同チームで全日本JSB1000クラスに参戦している関口太郎を中心に、日本郵便Honda Dream TPでST600クラスに参戦中の國峰啄磨と岩田悟が6月の合同テストから加わり3人体制で臨んだ。

関口は、世界を戦ったこともあり、現在も全日本の第一線で活躍中しており鈴鹿8耐の経験も豊富。

岩田も鈴鹿8耐の経験は多く、関口選手と組んだこともあるが、國峰は、今回が初めての参戦。

初めてづくしとなるが、2人の先輩を見ながらレーシングライダーとして成長するチャンスとなっていた。



事前テストでは、関口選手が作り上げたベースをもとに、とにかく決勝でのアベレージタイムを上げるために、それぞれ走り込んでマシンに慣れることに重点を置いていた。

今年のレースウイークは、水曜、木曜が合同テストとなっており、例年より1日早くスケジュールがスタート。

鈴鹿8耐に合わせたように梅雨が明け、真夏の暑さがやって来ていた。



最初の走行で國峰がマシンを慣らししてから、徐々にペースを上げていったがセッション終了間際に逆バンクコーナーで転倒。

幸いケガはなかったが、國峰にとっては出鼻をくじかれる転倒となってしまう。

その後も決勝を見据え走り込みを続ける。

マシンは、気温が上がり、コンディションが変わっても問題なく走り、想定していたアベレージタイムを、ほぼクリアできていた。



公式予選は、各ライダー20分のセッションが2回あり、3人のタイムの平均で争われた。

午後から雨の降る予報もあったため、それぞれ1回目のセッションで新品タイヤを投入した。

最初にライダーブルーの関口がタイムアタックに入り、自己ベストを更新して行くが、最終コーナーにさしかかったところで赤旗が提示されタイムは抹消されてしまう。

赤旗がなければ2分09秒2は出ていたのだが…。

結局、2回目で雨は降らなかったが、関口の2回目のセッションは、最も暑い時間帯でもあり、ユーズドタイヤでアタックするよりも決勝に向けたテストを行った。

ライダーイエローの岩田は、1回目のセッションで位置取りがうまくいかず1回のみのアタックとなったが、それでも2分09秒723をマークした。

2回目でもアタックを続け2分09秒522まで縮めチームベストを記録。

ライダーレッドの國峰は2分10秒443をマークし、平均タイムは2分10秒116となり20番手グリッドを確保した。



土曜日は台風6号が接近したため走行はキャンセルとなったが、日曜日は、晴れとなり鈴鹿8耐らしい暑い一日となった。

スタートライダーは、ル・マン式スタートを得意としている岩田が務めた。

ウォームアップを終え、一度マシンを降りメカニックにマシンを委ねグランドスタンド側に一列に並ぶライダーたち。

そして11時30分、日章旗が振りおろされ一斉にマシンに向けて駆け寄りレースがスタートする。

好スタートを切った岩田は、オープニングラップを15番手で戻って来ると、さらにポジションを上げていく。

12周目にセーフティーカーが導入されるが、解除後も快調に周回を重ね、関口にバトンタッチ。



関口もコンスタントに2分10秒台から11秒台で周回し10番手辺りにつけていた。

そして初めて鈴鹿8耐の決勝を走る國峰の1スティント目を迎える。

ペースは2人に比べると1、2秒遅かったが、これも大きな経験となる。

このときワーニングランプが点いていたが、異常はなく、そのことを國峰はライダー交代の際に岩田とチームに伝える。

岩田、そして関口が2スティント目をこなすが、この辺りからアクセレーションがおかしくなってくるが何とか走行はできていた。



そして國峰の2スティント目に出て行くとガス欠症状が出てしまいスプーンカーブ立ち上がりでストップしてしまう。

一度電源を切りセルを回すとエンジンがかかったため、そのままピットイン。

スペアバイクからハーネスなどを移植するが、この間に大きく順位を落としてしまう。

何とかチェッカーを受けようとチームは必死にマシンを修復。

岩田が戻るが再びS字コーナーでストップしてしまう。

その後、マシンを押してピットに戻るが、残念ながら、そのままリタイアという結果となった。

関口太郎コメント


ATJで迎える4年目の鈴鹿8耐は、全員が全力で戦えたと思います。

残念ながら完走はできませんでしたが、チームスタッフの皆さん、一緒に走ってくれた岩田選手と國峰選手も本当にいい仕事をしてくれました。

今年は全日本の延長上に鈴鹿8耐がありましたが、耐久レースを戦う上で、必要なことと必要じゃないことを見極め、チーム戦略として実行できたと思います。

この経験を活かして、これからも耐久レースを続けて行きたいですね。
 

岩田悟コメント


事前テストから、関口選手のベースがあったので順調にセットを詰めていけることができました。

國峰選手を成長させることも目的の一つだったので、皆さんのおかげで、いい経験ができたと思います。

結果はすごく悔しいですが、これもレース。

またチャンスをいただけるのであれば、必ず完走してリベンジしたいと思っています。

Team ATJを始め、今回も多くの皆さんのサポートをいただき感謝しています。

本当にありがとうございました。
 

國峰啄磨コメント


初めて尽くしで分からないことばかりでしたが、尊敬する2人の先輩ライダーと一緒に鈴鹿8耐に出ることができ、すごく勉強になりました。

すごく楽しく走ることができましたし、そうゆう雰囲気にしてくださった関口選手、岩田選手、そしてチームの皆さんに感謝いたします。

まだまだ課題が残りましたが、この経験を糧に全日本の後半戦、そして将来に活かして行きたいと思います。