2017年07月10日 ヨーロッパ選手権 第4戦 in バレンシアサーキット
ヨーロッパ選手権 第4戦 in バレンシアサーキット
スティーブン・オデンダール選手にようやく3位表彰台!尾野弘樹選手も5位フィニッシュの成果!
FIM CEV Repsol 第三戦の決勝レースが2017 年7 月10 日(日)にスペインのCircuit Ricardo Tormo Valencia で開催されました。
気温が32 度まで上がる炎天下の中、決勝レース1回目、そして決勝レース2回目とも全ライダー、全チームにとってとてもチャレンジングなイベントとなりました。
44号車のスティーブン・オデンダール選手(南アフリカ) は5番グリッドから、76号車の尾野弘樹選手は13番グリッドからレース1、レース2共にスタートとなりましたが、チームが総力を挙げてNTS Sportscode T.Pro の優秀なライダー2名の為にパズルを解こうと懸命に努力をしており、レースに向けて両選手(のメンタリティー) は共にポジティブでした。
決勝レース1 回目、オデンダル選手は良いスタートを決め3 位を争い、尾野選手もオープニングラップ終了時で8 位に付けていました。
悔しいのは、両選手ともに良いリズムで流れを掴みかけた矢先、レースが赤旗中断となりました。
レースディレクションは急遽、公式レースを12 周のレースとして再スタートをすることを決定しました。
決勝レース1 回目の仕切り直しのスタートで、スティーブンはリアタイヤのグリップを引き出すことが出来なくなり、本来のスピードに乗ることができませんでした。
一方の尾野選手は、ライバル達を徐々に追い上げながらトップ10 位以内の完走を目指していました。
合計12 周のレースで、オデンダール選手は明らかなトラクション不足に苦しんでおり、レース展開を大きく動かすことが出来ませんでした。
世界グランプリmoto3 経験者の尾野選手については、ようやく許容できるペースで周回を重ねることが出来ていたのはとてもポジティブです。
最終的にレース1 でオデンダール選手は6 位、尾野選手は8 位完走となりましたが、オデンダール選手のデータを分析して、ライダーがタイヤの内圧を規定値に上げるまで通常おり多くの時間を要していたことが通常と異なる唯一の点だと結論づけ決勝レース2 に向けて切り替えることにしました。
決勝レース2 回目で、オデンダール選手はタイヤのフィーリングに自信を取り戻し、ようやく想定されたマシンのタイムで周回を始めました。
激しい2 位争いの接近戦をレース序盤から終盤まで繰り広げ、最終的に、ようやく、オデンダール選手は苦労した週末を考えると受け入れられる納得の3 位表彰台を獲得することができました。
尾野選手についても決勝レース2 回目では喜ばしい5 位完走というリザルトを獲得し、チームはそれを誇りに思います。このMoto2 ルーキーは、乗るたびに大きな成長を見せており、ラップタイムも2016 年度チャンピオンであるチームメイトのオデンダール選手に迫ってきています。
チームはオデンダール選手が急遽採用したプロトタイプのカウルを含む多くの開発部品のデータを収集することに成功しており、次のレースに向けてはNTS Sportscode T.Pro のライダーはより強力になると信じています。
次戦、エストリルサーキット(ポルトガル) でまた会いましょう!
選手より一言
スティーブン・オデンダール
レース1では、表彰台争いをするのがとても困難でした。
なぜならレース1ではタイヤからベストなフィーリングを得ることが出来なかったので、表彰台の上がれないながらも少しでも多くのポイントを獲得しなければと冷静に我慢のレースをすることとなりました。
レース2では良い感触が得られたのですが、表彰台をチームに持ち帰りたいという気持ちが強すぎたのか、少々ナーバスになりすぎたのかもしれませんが、限界以上に攻めてミスを犯すよりは良いと考えるました。
何にせよ、チームが表彰台を獲得したことはとても嬉しいですし、次のレースで私達は今週末で得た進化を以て、よりコンペティティブになっているはずです。
尾野弘樹
ウォームアップから良い感触が得られていたので、レースに向けては自信を持って挑むことができました。
レース1が赤旗で中断されたのですが、集中力を維持することが出来ました。
一方で自分の課題は前のライダーにどう挑んでいくか、という点も見えてきました。
レース2においても状況は似ていて、前のライダーに付いていく展開となりましたがアタック出来ずにレースが終わってしまいました。
とはいえ、レース1でもレース2でも自己ベストを更新することが出来ましたし、ようやくレースが出来るところまで来たという感触があります。
満足はしていませんが、納得がいく嬉しいレース結果ですし、この経験が次のレースでも確実に生きると思うので、引き続き頑張って行きたいと思います。