2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第7戦
第57回 MFJグランプリ SUPERBIKE RACE in SUZUKA
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第7戦
第57回 MFJグランプリ SUPERBIKE RACE in SUZUKA
三重県・鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
観客動員数:13,300人(2日間合計)
2025年
10月25日(土):予選 天候:雨 コース:ドライ
10月26日(日):決勝 天候:雨 コース:ウエット
ST1000
#23 西村 硝予選5番手(タイム:2'08"689)
決勝:5位
シリーズランキング:8位
ST600
#11 小山知良予選:4番手(2'11"598)
決勝:2位
シリーズランキング:4位
#17 大和 颯
欠場
J-GP3
#4 岡崎静夏予選5番手(2'24"651)
決勝:3位
シリーズランキング:3位
#2 若松 怜
欠場
シリーズランキング:4位
トップを快走した小山が復活の2位!
岡崎は今季3度目の3位表彰台!
トップを快走した小山が復活の2位!
岡崎は今季3度目の3位表彰台!

シリーズ最終戦を三重県・鈴鹿サーキットで迎えた全日本ロードレース選手権。
手島雄介率いる日本郵便Honda RACING TP・日本郵便docomo business TPは、今年も数々のドラマを作ってきたが、いよいよ2025年シーズンのクライマックスを迎える。
前戦岡山の事前テストで負傷し、最終戦鈴鹿での復帰を目指してきた日本郵便docomo business TPの若松怜は、初日に走行してみたが、思うようにブレーキができないため、今回は欠場することを決断した。
走りたいのは山々だが、周りのライダーに危険な思いをさせてはならないという判断だった。
また、岡山の予選で負傷した日本郵便docomo business TPの大和颯も欠場となり、最終戦は、小山知良、西村硝、岡崎静夏の日本郵便Honda RACING TPの3名が最終戦に挑むことになった。
今回は事前テストは行われず、木曜日に設けられた特別スポーツ走行からレースウイークが始まった。
ただ、木曜、金曜と各クラス30分2本と、1周の長い鈴鹿サーキットでは特に限られた時間となる。
ST600クラスの小山は、アベレージはよかったが、なかなか一発タイムを出せずにいた。
いろいろ試したいことを実践していったが、どでもしっくりこない。
そこでオートポリスのセットにすると、いい手応えがあったため、ここから微調整した程度で公式予選を迎えていた。
ウエットパッチのある中、気迫のアタックを見せた小山は、2分11秒598までタイムを縮めHonda勢最上位となる4番手につけた。
J-GP3クラスの岡崎は、公式予選までのドライコンディションでは、いろいろセッティングをいじりすぎてしまい、まとめきれずにいたが、それでも予選は5番手につけていた。
日曜日は、雨になる予報だったため、ウエットになれば、いけるかもしれないと自信をもっていた。
ST1000クラスの西村は、木曜、金曜とドライの走行は順調にセットアップが進み、初日は5番手、2日目は4番手と好位置につけると、公式予選でも2分08秒689までタイムを縮め5番手グリッドを確保していた。

日曜日は、予報通り朝から雨となり、ウォームアップ走行が、このレースウイークで初めてウエットコンディションで走るセッションになった。
西村は、チームが用意したウエットセットで走るが、トップとの差は大きかった。
決勝にむけて、さらに大きくセッティングを変更するとフィーリングも向上し、朝に比べて4秒もラップタイムが上がっていた。
ただ、トップはさらに速く、5番手をキープするのが精一杯。
後方から追い上げも受けたが、しっかり抑え切り5位でチェッカーフラッグを受けた。
J-GP3クラスの岡崎は、朝のウォームアップ走行で2番手タイムを記録。
トップの選手との差が大きかったことから、今回は2位以上になることを目標に置いていた。
2周減算の11周で争われた決勝。
予想通りトップの選手は逃げていき、岡崎は2位争いを繰り広げる。
ペナルティで最後尾スタートとなったゼッケン1をつける尾野選手が追い上げてくると2位争いは、4台にふくれ上がる。
東コースでは、岡崎が速いが、西コースで尾野選手が上手だった。
できれば2台で逃げたいところだったが、尾野選手にうまく抑え込まれてしまっていた。
チャンピオンの尾野選手とバトルができていること自体、今までにないすごいことだったが、岡崎は冷静にチャンスをうかがう。
レース終盤は、思惑通り一騎打ちとなったが、尾野選手をかわすことはできずに3位でゴール。
今シーズン3度目の表彰台に上がり、シリーズランキングも3位となった。


ST600クラスの小山は、気持ちを全面に出してスタート直後から全力全開でプッシュしていった。
好スタートを切り、1コーナーを2番手で入ると3コーナーでトップに浮上するとレースをリードしていく。
この小山に前戦岡山で独走優勝している長尾選手だけがついてくる。
トップ争いは、小山と長尾選手の一騎打ちとなり、そのまま周回を重ねていく。
8周目のシケインで長尾選手にかわされた際、かなりのスピード差があり“勝つのは難しい”と小山は思ったが、9周目のバックストレートから130Rで再び前に出ていく。
勝つためには、長尾選手を引き離すしかない、と小山は最後まで全力を尽くすが、その差は思うように開くことはなく、最終ラップのシケインで再びかわされ2位でゴール。
3年振りの優勝には届かなかったが、左手をケガをしてちょうど1年後にトップを走り2位表彰台に上がり結果以上に意味を持つレースとなった。

日本郵便Honda RACING
日本郵便Honda RACING
ST1000クラス #23 西村硝コメント
スタートは集中して抜群に決まり、一瞬ですが2、3番手まで上がることができました。
今シーズンは、レインコンディションでなかなか思うような走りができず、今回も難しいレースになると覚悟していました。
ウォームアップ走行ではバイクのフィーリングが合わず苦戦しましたが“とにかく転倒せずに生き残ること、そして自分のベストを尽くすこと”を目標に臨みました。
序盤で少しミスはありましたが、その後は落ち着いてペースを刻み、一台、また一台と減っていく中で最後まで集中を切らさず走り切れました。
結果は5位とベストではありませんが、今できることを出し切れたレースでした。
天候に翻弄された一年でしたが、自分のスピードや強みを見せられた場面もあり、結果以上に得るものの多いシーズンだったと思います。
雨の中、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
皆さんの声援が力になり、最後まで諦めずに走り切れました。
これほど多くの方に応援されたことは初めてで、ライダーとして“走るだけではない意味”を強く感じた一年でした。
結果で恩返しすることはできませんでしたが、これからのレース人生をかけて皆さんに恩返しできるよう努力していきます。
同じ志を持つ仲間たちとともに“事故ゼロ”を目指し、またサーキットで元気にお会いできればうれしいです。
今年1年、応援ありがとうございました!
ST600クラス #11 小山知良コメント
ちょうど1年前の10月26日、大怪我を負ってすべてを失った日から、丸一年後の今日、表彰台に立つことができました。
この1年は、本当に長くて、苦しくて、何度も心が折れそうになりました。
それでもここまで来られたのは、妻をはじめ家族、チームスタッフ、スポンサーの皆様、そしてファンの皆様がずっと信じて支えてくれたおかげです。
心から感謝しています。
最終戦、スターティンググリッドに立てたこと自体が奇跡のようで、トップを走ったのは2、3年ぶり。
あの感覚をまた味わえたことが本当にいれしかったです。
結果は惜しくも2位でしたが、僕にとっては優勝以上の価値があるレースでした。
チームは僕の細かな要望に最後まで応えてくれて最高のバイクを用意してくれました。
苦しい時期も、誰一人として僕を責めず、信じてくれたスタッフに感謝しかありません。
応援に来てくれた皆さん、本当にありがとうございました。
12月には左手の4度目の手術があります。
リスクはありますが、1%でも可能性があるなら挑戦します。
来年、さらに強くなって戻ってきます。
信じて待っていてください!
J-GP3クラス #4 岡崎静夏コメント
レインコンディションでスタートをして、最初はうまくペースが上がらず、トップから一気に離されてしまいました。
思ったよりも早く尾野弘樹選手が追い上げてきたのでバトルをする形になりましたが、チャンピオンと走れたのは、少し成長できたと思いますが、今回のレースはどうしても2位以上でゴールしたい思いがあったので、3位でゴールして一瞬うれしかったですが、2コーナーを立ち上がった頃には悔しい気持ちに変わっていました。
それでも本当にたくさん応援してくださっている皆さまの前で表彰台にまた上ることができたのはとてもうれしいです。
今年も成長させていただいた一年で、チームはもちろんですが、小山選手がいて、若松選手がいて、メカニックがいて、みんながいたからこそ成長させていただいていると思います。
今シーズンは3回表彰台に乗ることができたのはよかったのですが、やはり真ん中は遠くて近づくことができませんでした。
これからはもっと優勝に近づけるレースをしたいなと思います。
どんな時でも『静夏ちゃんなら頑張れるよ』『岡崎選手なら行けるよ』と言ってくださった皆さんがいて、『行けるのかも』と思え、『行かなきゃ』と思わせていただけたので、本当に感謝しています。
皆さんの応援を1番高いところに連れていくことができなかったので、これからの目標として、必ず日本一を獲りたいです。
引き続き応援していただけたらうれしいです。
本当にたくさんの応援をありがとうございました!
日本郵便docomo business
日本郵便docomo business
ST600クラス #17 大和颯コメント

シーズン中に怪我を負ったのは初めてで、とても悔しい位終わり方になってしまいました。
今シーズンは挑戦してもタイムや順位に結びつかず、正直苦しいレースばかりでした。
そんな中でも、日本郵便様、docomo business様を始めスポンサーの皆様には常に支えていただき、レース以外でもライダーとして表現する機会をたくさん与えていただきました。
本当に感謝しています。
この2年間、苦しい時間を共有させてしまったことは心苦しいですが、まだ少しだけ期待を持って来年も見守っていただければうれしいです。
そして、空回りする自分に何度も喝を入れてくれた小山選手、コースサイドで熱心にアドバイスをくれた西村選手、若松選手、岡崎選手、チームメイトの支えを結果で還せなかったことは悔しいですが、心から感謝しています。
本当にありがとうございました!
J-GP3クラス #2 若松怜コメント
2025年のレース活動が終了しました。
今シーズンは思うように走れず、最終戦は、サーキットにいながら走れない時間が本当に悔しかったです。
でも、今無理をして今後のライダー人生を棒に振るわけにはいかない。
だからこそ、今は我慢の時だと思っています。レースにはいい時も悪い時もあって、すべてが完璧にいくわけではありません。
その中で、今できる最善の選択をすることが大切だと改めて感じました。
日本郵便様、docomo business様を始めスポンサーの皆様、ファンの皆様、そしてチームの皆様、今年一年間、どんな時も支えていただき本当に感謝しています。
ありがとうございました。
来年こそ笑顔でシーズンを終えるために、怪我を確実に治し、心も身体もリセットしてパワーアップして戻ってきます。
過去を振り返るよりも、これからの可能性を信じて前を向いて進んでいきます。
来シーズンも引き続き応援よろしくお願いします!
手島雄介監督コメント
手島雄介監督コメント
まずは鈴鹿大会を終え、2025年シーズンを支えてくださった日本郵便株式会社様、NTTドコモビジネス株式会社様、トランスコスモス株式会社様、Honda様をはじめとするスポンサー各社様、そしてサポーターの皆様に心より感謝申し上げます。
今回は、大和颯選手と若松怜選手が欠場となり、小山知良選手、西村硝選手、岡崎静夏選手の3名での参戦でした。
岡崎選手は素晴らしい走りで3位表彰台を獲得。
西村選手も難しい雨の中で粘りの走りを見せ5位入賞。
そして小山選手はトップを快走し、惜しくも最後で逆転されましたが堂々の2位。
全員が“やり切った”といえる素晴らしい内容でした。
特に小山選手の走りは、雨でも責任を全うする日本郵便の配達員の方々の姿と重なり、我々のチームが目指す“表現”を体現してくれました。
スローガン“信”のもとに走り抜け、多くの方に応援いただけたことを誇りに思います。
来季もさらに飛躍できるよう準備を進めていきます。
2025年シーズンも熱い応援をいただき本当にありがとうございました。
