
T.Pro.Innovation2025年レース体制発表会

2025年2月23日(日)ふみの日に、株式会社ティー・プロ・イノベーションは今シーズンの体制発表会を行った。
今年は、さいたま新都心にある日本郵便株式会社関東支社(新都心郵便局)の地下講堂をお借りして、多くのレースファンを招待し、YouTubeライブ配信も行っての開催となった。
今年も昨年同様5人のライダーがエントリーをするが、昨年までJSB1000で参戦していた高橋巧がチームを離れ、今期は新たに西村硝が加わりST1000クラスで戦うことが決まった。
チーム名も「日本郵便Honda RACING」に変更となり、ST1000クラスに西村硝、ST600クラスに小山知良、J-GP3クラスに岡崎静夏が、「日本郵便docomo business」からは、昨年同様、ST600クラスに大和颯、J-GP3クラスに若松怜が参戦する。
今シーズンについて

今年から新メンバーとして加入した、西村硝(にしむらしょう)は、昨年ARRCで優勝したライダーだが、「初めて乗るホンダに不安はないのか?」の質問に、今は楽しみでしかないと心強い返事をもらった。
西村はすでに鋼のような肉体を維持しており、この時期で体脂肪は7%とフィジカルも完璧に仕上がっていた。
それについて西村は、「昨年に手島さんと話しをして、このチームで走りたいと伝えたものの、しばらく返答が無い時期があり、それでも絶対にこのチームで走りたかったので、オフシーズンも今まで以上にトレーニングを重ねて、いつ呼ばれても万全の体調にしておきたかった」と語ってくれた。
一方、チームの絶対エースである小山は、いまだ左手とヒザが完治しておらず、左手の小指と薬指は全く動かすことができない。
現状のままだと、親指と人差し指でクラッチ操作をしなくてはいけない状態だが、開幕戦までには何としても走れる状態までには持っていくと気合十分だった。
昨年、J-GP3クラスでタイトル争いをした若松も、今年は全レースでポールトゥーウィンを目指すと、こちらも気合が入っている。
絶対王者である尾野選手を倒せるのは自分しかいないので、今年はシリーズチャンピオンになりますと目を輝かせていた。

同クラスで走る岡崎も、今期はゼッケン4と自己最高位で走ることになり、可能性がある限りチャンピオンを狙いたいと思っています、と話してくれた。
また岡崎のマシンは今年からほすくまカラーになることが発表された。
親子バイク教室で講師としても関わってきた岡崎は、以前からこのカラーリングで走りたいと熱望しており、その念願が叶い、ぽすくまの力をもらい、表彰台の常連を目指す。
ST600クラスで2年目となる、大和は昨年は自身のレース人生で一番苦戦したシーズンだったと振り返る。
その中でもシーズン後半に見せてくれた走りは、ファンに多くの感動と勇気を与えてくれた。
今シーズンは更にバージョンアップした大和の走りに期待が高まる。
ファンサービス

体制発表会が終わると、ファンとの写真撮影会やサイン会が行われた。
ファンサービスとして、ライダー全員との記念撮影をして、その場でポストカードに印刷してプレゼントされ、喜ぶファンの姿が嬉しかった。
ファンの皆さんは、それぞれに持参したTシャや色紙、また当日配付されたパンフレットなどにサインを書いてもらい、ライダーとの会話を楽しんでいた。
最後に、若松が手紙を朗読すると、代表の手島監督の目から大粒の涙がこぼれた。
それを見たMCの板橋ももらい泣きをして、会場には暖かい空気が広がった。
これが、ティー・プロ・イノベーションという会社であり、「日本郵便Honda RACING」「日本郵便docomo business」というチームの雰囲気を物語っていた。
2025年シーズンは『信』をチームスローガンとして活動して参ります。
今シーズンも、チーム一丸となって戦いますので、熱い応援宜しくお願いいたします。
監督、ライダーよりコメント
チーム監督 手島雄介

平素よりご支援いただいております日本郵便株式会社、Honda Dream(株式会社ホンダモーターサイクルジャパン)、NTTコミュニケーションズ株式会社の皆様をはじめ、ご支援くださる多くの皆様に心より御礼申し上げます。
また、今年もこの日を迎えられたことを大変嬉しく思うとともに、深く感謝致します。
2025年シーズンは「信」をチームスローガンのもと活動して参ります。
色々な捉え方があると思いますが、私は大切にしたい言葉です。
昨シーズンは「集」をスローガンに掲げ活動した中、本当に多くの方々にサーキットまで足を運んでいただきました。
また一年を通じて多数の郵便局に訪問させていただく機会に恵まれました。
能登半島地震から始まった一年の中で、集えることの有り難さを感じながら思ったことは「そこにある状況とそこにいる人を認め、信じること」の重さでした。
私たちのスポーツの世界では「夢」という言葉がよく使われます。
しかし夢は、見るだけか、取りに行くかでは全く異なります。
見るだけでは何も変わらないですが、取りに行く時には勇気が必要です。
その勇気を絞り出す時に必要なのは、自分を信じることです。
私は常にモータースポーツに参戦する者は表現者だと言ってきました。
そしてライダーやメカニック、その他にも多くの役割を担ったチーム員のいるこの世界は、社会の縮図だと捉えています。
私たちはお互いを信じることから始まります。
時速300kmで走るバイクをメカニックが組み立て、ライダーはそのメカニックを信じてマテリアルを100%引き出す努力をします。
社会にもこれと似た状況はたくさんあります。
それでも当たり前ではないことが多々起きることが社会でもあります。
だからこそ私たちは、日本郵便様、ホンダ様、NTTコミュニケーションズ様をはじめとする皆様のサービスが世の中を支えている信用、信念、信実の重さをスポーツを通して、多くの方々に感じていただき、伝えていけるよう努めていきます。
そして、サーキットで会った仲間たちと夢を語り合いOne Teamで笑顔を創っていけるように、本シーズンも邁進して参ります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
日本郵便Honda RACING <ST600クラス #11 小山知良>

2025年シーズンは怪我からの復帰を遂げ、皆様にKoyamaxのレースをお魅せすることが目標です。
昨シーズン中に追った左手の粉砕骨折と右足靱帯断裂の怪我の回復は順調に進んでいますが、主治医と話し合い慎重に復帰の時期を決めていく予定です。
開幕戦のSUGO大会に戻れるように常に前向きな気持ちで日々リハビリとトレーニングに励んでいます。
辛い時も支えてくださっているファンの皆様にレースを通じて、笑顔と元気を届けられるように頑張ります。
また僕が走ることで、日本郵便の社員の皆様の毎日のお仕事が社会からより注目されるきっかけや、安全普及を表現していけたら嬉しいです。
サーキットには現地でしか味わうことのできない臨場感と高揚感があります。
ぜひ生のレーシングスピードをサーキットで体感し、僕たちが表現する世界を楽しんでください!
よろしくお願い致します。
日本郵便Honda RACING <ST1000クラス #23 西村硝>

今年から日本郵便Hondaより全日本ロードレース選手権ST1000クラスに参戦させていただきます。
参戦にあたりご尽力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
たくさんのチームの応援団の皆様の前でライダーとして走れることを大変嬉しく思っています。
チーム加入にあたり、結果が求められる立場だと思います。
プレッシャーと責任を感じていますが、少しでもチームに貢献していきたいです。
今年は、新しいバイクやチームで多くのチャレンジが待っています。
これまで培ってきた経験を十分に発揮し、妥協のない、こだわったレースを目指していきます。
One Teamの皆様と共に、その思いを共有できればと思っていますので、開幕戦からサーキットでお会いできることを楽しみにしています。
応援よろしくお願い致します。
日本郵便Honda RACING <J-GP3クラス #4 岡崎静夏>

昨シーズンは皆様のご協力のおかげで1年間レースを戦い抜き、初表彰台を獲得することができました。
また、年間ランキングは自己最高位となる4位で終えることができました。
たくさんの応援をありがとうございました。
私の目標は、全日本選手権で優勝し、チャンピオンを獲ることです。
その目標に向かって、トレーニングもこれまで以上に力を注いで取り組み、全サーキットで自己ベストを更新していくための戦う準備を進めています。
私のレースを通じて心を動かし「感動」をお届けすることで、皆様の人生の彩りの一色となれるように、全力で挑戦します!
応援してくださる皆様には、最高のレースをお魅せします。
今シーズンも、応援とご協力のほどよろしくお願い致します!
日本郵便docomo business <ST600クラス #17 大和颯>

昨シーズンに引き続き、日本郵便docomo businessより参戦させていただけることに感謝致します。
昨年は思うような走りができない中、サポーターの皆様の熱いご声援のおかげで最後まで走り切ることができました。
今年は、これまで支えていただいた皆様への恩返しとして、自分を信じ、ここから下剋上をお魅せできるよう全力で頑張ります。
目標はトップグループに遅れを取らないことです。
自分の成長にぜひ注目していただければ嬉しいです!
日頃から支えていただいているチーム員、スポンサーの皆様、そしてファンの皆様に一戦一戦、成長と感動をお届けできる週末を目指します。
2025年シーズンも、ぜひ現地での熱い応援をよろしくお願い致します。
日本郵便docomo business <J-GP3クラス #2 若松怜>

2025年シーズンも引き続き同チームからJ-GP3クラスで戦います。
参戦にあたり、手島監督をはじめ関係者の皆様、スポンサーの皆様に感謝申し上げます。
チーム継続、全日本フル参戦3年目となる今シーズンの目標は、昨シーズンの自分を超え、全戦ポールトゥウィンでチャンピオンを獲得することです。
その目標に向けて、一日一日を無駄にすることなくトレーニングや練習に取り組んでいきます。
そして、レースを観に来て応援してくださる方々に「観に来た甲斐があった」と思っていただけるような、わくわくするレースをお魅せします。
皆様の応援を胸に、毎戦全力で戦い、チャンピオンを獲得してその喜びを共に分かち合いたいです。
今シーズンも、皆様の熱い応援をよろしくお願い致します。
サーキットでお会いしましょう!
作成者:杉浦央晃