2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦
SUPERBIKE RACE in KYUSHU
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦
SUPERBIKE RACE in KYUSHU
2024年
9月7日(土):予選・JSB1000レース1 天候:曇り コース:ドライ
9月8日(日):決勝・JSB1000レース2 天候:晴れ コース:ドライ
大分県・オートポリス(1周=4.674km)
観客動員数:8800人(2日間合計)
JSB1000
#33 高橋 巧Race 1 予選6番手(1'48"669)決勝:5位
Race 2 予選5番手(1'48"799)決勝:3位
ST600
#5 小山知良予選7番手(1'53"924)決勝:キャンセル
#27 大和 颯
予選18番手(1'57"613)決勝:キャンセル
J-GP3
#12 岡崎静夏予選6番手(1'58"635)決勝:5位
#3 若松 怜
予選2番手(1'58"161)決勝:3位
ついにつかんだJSB1000初表彰台!
J-GP3の若松、岡崎も好調!!
ついにつかんだJSB1000初表彰台!
J-GP3の若松、岡崎も好調!!
全日本ロードレース選手権シリーズは、第6戦を大分県・オートポリスで迎えた。
今回は、全クラスが開催され、本格的なシーズン後半戦スタートとなる。
ST600クラスの小山知良、大和颯、J-GP3クラスの若松怜、岡崎静夏は久しぶりのレース。
第3戦SUGOのレース1で転倒負傷した小山にとっては復帰戦となるが、まずは事前テストを走って身体の確認をしたいところだった。
しかし、台風10号の影響を受け事前テストが中止となってしまう。
ただ、そのままレースウイークまで九州に滞在する予定だったこともあり、9月1日(日)に行われた一般のスポーツ走行に小山を始め、大和、若松、岡崎が参加。
25分の走行が4本というスケジュールだったが、マシンに乗れることを確認できたことは、小山にとって大きかった。
レースウイークは、オートポリスにしては珍しく安定し、日曜日は厳しい残暑となったが、多くのレースファンがサーキットに来場。
雄大な阿蘇の自然の中にあるオートポリスで休日を楽しんだ。
公式予選の行われた土曜日は雲はあるものの気温は上がり、路面温度も50度近くまで上がった。
タイヤに厳しいサーキットと言われるオートポリスだけにタイヤマネジメントは重要となる。
予選でのタイム出しと共に、決勝に向けたセットアップを続けた。
JSB1000クラスの高橋巧は、序盤のペースを上げられない部分を解決しようと開幕戦からチームと共に、様々なトライをしてきた。
今回もいろいろ試してきたが決め手にかける状態が続いてきた。
それでもタイム出しは、徐々によくなってきており、セッション終盤に1分48秒669をマークし6番手。
セカンドラップタイムも1分48秒799とベストと遜色ないタイムを記録し、レース2では5番手グリッドを確保。
両レースともセカンドロウからのスタートとなっていた。
チームにとってはJSB1000クラス初表彰台!
チームにとってはJSB1000クラス初表彰台!
レース1は、やはり序盤にペースを上げることができずオープニングラップで9番手まで下がってしまう。
さらにセッティングも今ひとつ合っていないことが分かり苦しい状況ながら、ライディング面でカバーしてペースを上げていく。
その後、3周目の1コーナーで1台がオーバーラン、4周目には1台がペナルティで遅れ7番手に上がると、7周目に1台をパスしたところで、前で転倒があり赤旗中断。
残り8周で再スタートが切られることになる。
ピットに戻り、マシンの状況を伝えてセットをアジャストできたことは幸いだった。
2度目のスタートが切られると6番手につけ、5周目に名越選手をかわし、そのまま5位でゴールした。
日曜日は気温が上がり、レース2はレース1より3周多い18周で争われた。
オープニングラップを8番手で終えた高橋は、前を走る集団を見ながら混戦の中を周回。
トップグループには離されてしまったが、3位争いの集団との差を徐々に縮めてきていた。
7周目の1コーナーでは、水野選手がコースアウトし、津田選手をかわすと、さらにペースを上げていく。
岩田選手を12周目の第2ヘアピンでかわし5番手に上がると、3位を争う名越選手と野左根選手を追う。
15周目には、完全に背後につけると16周目に2台をパスし3番手に浮上。
そのまま3位でチェッカーフラッグを受け表彰台に上がった。
チームにとってはJSB1000クラス初表彰台。
高橋にとっても久しぶりの表彰台となった。
若松は悔しい3位表彰台
若松は悔しい3位表彰台
J-GP3クラスは、初日の走り出しから2人とも好調だった。
特に岡崎は、一時はリーダーボードのトップにつけるなど、うまく乗れている状態だった。
そんな岡崎に負けじと若松も気合いを入れていた。
公式予選では、2台でコースインし、うまくタイムを出していき、若松が2番手、岡崎が6番手と好位置につけた。
迎えた決勝。
ポールスタートの尾野選手がオープニングラップから逃げていくのを見た若松は、はやる気持ちを抑えながらも3周目に2番手に上がる。
しかし4周目に2台が転倒するアクシデントがあり赤旗中断。
レースは残り9周で争われることになる。
2度目のスタートでうまく前に出たい若松だったが、位置取りが悪く1コーナーで5番手。
2コーナーに向けて加速が鈍っていたがブレーキングで後続を抑える。
その後方に岡崎がつけ、オープニングラップは若松が5番手、岡崎が6番手につけていた。
若松は、2周目には3番手に浮上し、前を追う。
3周目に前を走る高杉選手がマシントラブルで脱落。
若松は2位に浮上するが、後続も続き岡崎を含む6台の集団になっていった。
このバトルは最終ラップまで続き、若松は常に集団を引っ張る走りを見せていたが、チェッカー直前にかわされてしまい3位でゴール。
岡崎も僅差の5位でチェッカーフラッグを受けた。
怪我の小山が気合の走行も・・・
怪我の小山が気合の走行も・・・
ST600クラスの小山は、走行ごとに傷が癒えていないヒザが痛み厳しい状況となっていた。
その中でも得意のオートポリスだけにHonda勢ではトップのタイムを出していた。
予選では、1分53秒924で7番手。
大和颯は、ST600で初めて走るオートポリスに苦戦。
予選は18番手となっていたが、今回こそポイントを獲得するべくレースに挑む覚悟だった。
しかし・・・
決勝は、スタート直後に発生したアクシデントのためキャンセルになってしまう。
このアクシデントで亡くなられた芳賀涼大選手に心から哀悼の意を表します。
日本郵便HondaDream
日本郵便HondaDream
JSB1000クラス #33 高橋巧コメント
今シーズン始めから、ずっと同じ問題を抱えてきていて、チームと一緒に解決しようと、いろいろ試してきました。
レース序盤のペースが課題なのですが、中盤から終盤のペースは、良いというよりは、落ち幅が少ないという状況です。
その中で、Honda勢としての今シーズン初表彰台を獲ることができたのは良かったです。
表彰台で想像以上に名前を呼んでもらえてびっくりしましたが、こういうことがあるからこそ次も頑張ろうと思えますし、次は実力で表彰台を獲れるように頑張ります。
これからも応援よろしくお願いします。
ありがとうございました。
ST600クラス #5 小山知良コメント
事前テストが台風で中止となったことは、足にハンディのある身としては逆に言えば追い風だったと思います。
周りは手探りでしたが、僕の場合は経験値があるので、車体のアップデートやコースの攻略と予想していたよりもうまく進められていました。
ただセッションを重ねるにつれて痛みが増し、復帰が少し早かったかもしれません。
ただSUGOのときに“オートポリスで復帰する”と皆さんの前で言ったので有言実行で頑張りました。
残念ながらレースは中止となってしまいましたが、グランドスタンドにいた方には1コーナーを2番手で立ち上がった僕の姿をお見せできたと思います。
思っていた以上に足の状態が悪いのですが、次戦岡山も頑張って走るので応援よろしくお願いいたします。
J-GP3クラス #12 岡崎静夏コメント
今回はレースウイークを通して安定してタイムを出せていたので、決勝でも上位を狙っていました。
ただ、レースになって初めて集団で走ったのですが、そこでブレーキングはよかったのですが、想定していない部分もあり、まだまだ読みが足りませんでした。
小山選手のアドバイスも大きく、レースでやりべきことを明確にしてくれています。
ただ、まだまだアドバイスの2、3割しか実行できていないので、もっと技術力、腕力、体力をしっかり身につけて次戦岡山で実行していきたいと思っています。
日本郵便docomo business
日本郵便docomo business
ST600クラス #27 大和颯コメント
なかなかうまく走ることができず悔しいです。
シーズン前半戦から転倒も多く、ライディング面で小排気量の乗り方のクセが出てしまうので、ST600を速く走らせる方法をもっと考えなければいけないですね。
チームもいろいろ考えてくださっていますし、経験豊富な方ばかりなので、アドバイスをいただくのですが、それを実行できていないのが悔しいです。
今回はレースがキャンセルになってしまいましたが、ポイントを獲っておきたかったですね。
次戦岡山では必ずポイントを獲るのはもちろん、トップ10入りを目指します。
J-GP3クラス #3 若松怜コメント
素直にとても悔しいです。
ウイークの流れはそこまで悪くありませんでしたが、前半戦と比べて今回は予選まで単独でタイムを出すことができていませんでした。
それがレースでグループを引っ張っていく力がなかった原因です。
トップに離されてしまったので2位をキープすることが最重要課題だと思っていましたが、うまくいかず、3位表彰台で終わりました。
内容も結果もチャンピオンシップとしても悔しいです。
次戦岡山は昨年優勝したサーキットです。
今回は独走で逃げられ負けたので、次はボクが独走で逃げ切って勝ちたいです。
2年連続で岡山で優勝できるように頑張ります。
手島雄介監督コメント
手島雄介監督コメント
日頃よりご支援いただいております日本郵便株式会社様、Honda Dream様、NTTコミュニケーションズ様の皆さまをはじめ、多くのスポンサー様に御礼申し上げます。
今大会も酷暑の中たくさんの応援いただき誠にありがとうございました。
全クラスがそろった九州大会を無事に終えることができました。
今大会もサーキットまで応援に駆けつけてくださった皆様ありがとうございました。
まずうれしいことに、J-GP3クラスの若松怜選手が3位表彰台を獲得し、岡崎静夏選手が5位となりました。
ST600クラスは小山知良選手が素晴らしいスタートを決めたのですが、レース中のアクシデントによりレースが中断し、そのままキャンセルとなってしまいました。
その後のレースの展開を期待させるスタートでしたが、この続きは岡山で見たいと思います。
そして、JSB1000クラスの高橋巧選手が3位になりました。
今季ホンダ初の表彰台獲得にもなりました。
前戦もてぎの後に“ガムシャラ”という言葉を使いましたが、高橋選手自身に不屈の想いを持っている感じが見てとれたことや、チームが“ガムシャラ”にやっていくことを信じ、この言葉を選びました。
レースは結果が始めから決まっているものではなく、どのような結果で終わるのか分からないものです。
このことは世の中の出来事全てに当てはまります。
だからこそ、高橋選手がよく口にするように、今できることを一生懸命に取り組み、ベストを尽くすことが大切だと思います。
挑戦することや挑戦に対するアイディアが未来を作ると感じています。
今回はそれが一つ報われる形になりました。
日本郵便の社員の皆様を始め、多くのサポーターの皆様に応援していただけるおかげで、私たちは“ガムシャラ”になって、不屈の気持ちで挑戦することができます。
モータースポーツが皆様の明日を少しでも明るく変えることができるのではないかという想いを持ちながらレースをさせていただいています。
もしこの想いを感じ取っていただけているのであれば幸いです。
次戦岡山、最終戦鈴鹿と続きますが、この九州大会で感じたことを大切に前進していきます。
これからもOne Teamで取り組んでいきたいと思いますので、引き続き宜しくお願いいたします。